月曜日, 7月 30, 2007

お薦めダリア-続編-


先日よりダリア「ラネージュ」を僅かながら出荷していますが、デビューしたばかりなので既存品種と勘違いされることもあるようです。たとえば右側は既存の品種「ホワイトマリー」、そして画像左側がデビューした「ラネージュ」、じっくり見れば違いは明らかで、さらに咲けば全く別物になりますが、興味を持ってみないと似たようなものとして認識されてしまうのでしょうか?

生産サイドでは栽培上明白に異なるのですが、販売サイドではパット見ただけでは同じになってしまうのかもしれません。多くの方に使っていただければ”明白”にラネージュが優れていることが理解され、認知されるのでしょうが、それには出荷量を大幅に増やさねばなりません。しかし、それは当グループの総力を挙げても来年以降に持ち越しの課題になりそうです。


ちなみに今週、某ホテルのブライダルフェアで使っていただけることになりました。当面はこうして少しずつご理解を得ていきたいと思っております。よろしくお願いします。

火曜日, 7月 24, 2007

お薦めダリア


ダリアの出荷量が増えてきました。 今年は栽培品種を増やした上にサンプルや試作品種も多々ありダリア園状態に陥っています。

試作品種も花色や日持ちの確認をしながら、随時出荷していますが、かなり有望な白のダリアがデビューしました。名前はラネージュ、白の綺麗さはもちろんですが、日持ちは特に優れています。
出荷量は僅かなのでめったに手にすることはないと思いますが、一度使えば納得できると思います。
やりの大輪ではなく中輪ですが、扱いやすさも売りの一つでしょう。

出荷量は秋口にはもうすこし増えるでしょう。乞うご期待!

月曜日, 7月 16, 2007

オリジナル

’06年交配オリジナル

「ダリアは日持ちしない花」と言われますが、日持ちする方でないことは確かで否定はできません。特に茎の肉厚が薄いベコベコのものは最悪です。庭植えの観賞用に育種されてきたのが主流で、「切花」としての育種はほとんどなされて来なかった結果そういうベコベコの品種が存在しているのでしょう。


今流行の”黒蝶”、”熱唱”にしろ所詮は観賞用のものを切花にしているにすぎません。切花用には少なくとも”かまくら”(観賞用)程度の茎の肉厚が必要でしょう。

茎が肉厚な、さらには中空部分が少ないダリアを育種をしていけば日持ちのするものが出現するのは間違いありません。
そういう方向で育種をして欲しいところですが、ダリアのプラグ苗を販売しまくり市場を混乱させ、自社だけ儲けることしか考えていない種苗会社では切花ダリアの”改良”を期待しても無理でしょうね。他社はどうかなぁ?

ここは一つ自力で育種するしかないか!

日曜日, 7月 08, 2007

芽かきが日課

またまたダリアのお話。 先日こはたさんも書いておりましたが、最近はダリアの芽かきが日課になっています。 芽かきをすれば花も大きくなり、花首もしっかりし、さらにステムのバランスの良いダリアが出来上がります。 しかし、この作業はなかなか面倒で大変なものです。

当初は嫌な作業だと思っていましたが、作業を繰り返すうちに楽しいものになってきました。 ハウスの中で汗を拭きながら、黙々と手を動かしていると煩悩から解き放たれるような気がしてきます。たまに吹いてくるそよ風で我に返るくらい結構集中しています。座禅ほど大変ではありませんが、どことなく修行をしているような時の流れです。 ひょっとしたら悟りが開け、極楽浄土の蓮台に近づけるかもしれません。

すでにここは蓮の上? 下の画像は睡蓮咲きのダリアでした。

火曜日, 7月 03, 2007

次へ

ラクスパーの出荷も先が見え、来週でほぼ終了します。今年は大幅に栽培品種を入れ替えましたが、おかげさまでまずまずの結果が得られました。うれしいことに花の店萌木さんに紹介していただき、また作り続ける意欲が湧いてきました。品種の入れ替えでまた課題が増えましたが、来季の楽しみにしたいところです。


いよいよこれからはダリア・だりあ・ダリアのダリア三昧です。いろいろな品種が咲き始めましたが、多種多様なそれらを見るたびに頷く日々です。出荷をしてその結果が伴えば、なお納得なのですがなかなかそうはなりません。 ダリアっていい素材だと思うのですがね・・・・。日持ちのいい品種もあるのに「ダリア」のひとくくりにされてしまう。ちょっと見てろ!と言い放って、今日はおしまい。

金曜日, 6月 29, 2007

さらにダリア

すっかり梅雨の気候です。気温も高くなり不快な日々が続くようになりましたが、ダニ、スリップスの不快な活動も活発になり、またヤツラとの終わりのない戦いが始まります。静電噴口とFプラスが頼りです。

ダリアの開花は順調に進んでいます。今年の新顔品種はまだ先ですが、来週からはおなじみの小舟、清雲、清華など中輪のさまざまな品種が順次出荷されます。 ただ価格の方が順調ではないのが残念です。秋まではこれらの品種でじっと我慢し、秋からは新顔品種でドカーンといきたいところですが、いつもの獲らぬ狸で空振りかな?

木曜日, 6月 21, 2007

ダリアの出荷開始

フィダルゴ・ブラッキー

ダリアの出荷が始まりました。まずは今年のメイン品種、F、ブラッキーです。見慣れたせいか華やかさに欠ける気がしますが、生育旺盛で、採花数量も多いことから経営に必須の品種です。

今後さらに多数の品種が出荷される予定です。

ブラックキャット

火曜日, 6月 12, 2007

スカビオサ・オリジナルセレクション

スカビオサ・ソフトピンク

数年前に選抜増殖したものがようやく出荷になりました。かっこつけて言うとオリジナルセレクションです。ピンクの柔らかなふわふわ感が売りです。

しかし、この時期は他の草花同様、スカビもすぐに満開になるので不人気のようです。まだ色の固定された品種がない頃は良く売れたのに、流行の浮き沈みは儚いですね。
それでもご注文お待ちしております。

水曜日, 6月 06, 2007

ようやく花盛り


五月中はなかなか咲かなかった花もここに来て一気に咲いてきました。 夜温もようやく10℃を超えるようになり、挿し芽の発根も進んできました。 しばらく忙しくなりそうです。 忙しくなければ稼げないので致し方ないのですが、労働に見合った対価=相場かどうかが問題です。 毎年この時期、再生産可能価格を割るものもあり、やる気が失せることもありますが、今年も同様の気配です。早くも、次の仕込みに期待でしょうか?

火曜日, 5月 29, 2007

ダリア・プラグ苗

「農耕と園芸」5月号に◇社のダリア・プレ***マ苗の栽培に関する記事が掲載されていたが、同社の最新カタログにも掲載されていた。これでますます市場にダリア(特に赤・黒系)が出荷され単価を下げていくことになりそうだ。これからは赤・黒系以外の色、さらには花持ちの良い品種が恐らく必要とされてくるだろう。
さて、そういうものはいったいどこにあるでしょう?あなたのところ?


種苗会社のカタログを見ているのも面白いが、”NEW”と言う言葉は曲者だ。響きはいいが、意味にはよく騙される。正しい意味は「これから単価が下がります」と言うのが正解。すでに市場に流通して評価が出たものが”NEW”となり掲載される。まったくもって「新しい」と言う意味は無い。まして高値など期待するのは大きな間違いだ。
では、カタログの用途は何か?カタログに出ていないものを確認するためにある。カタログに載らない品目、品種をチェックして売れ筋を栽培する。
さてさて、そういうものはいったいどこにあるでしょう?わたしのところ?

近日◇社の農場にでかけるので、できれば面白そうなものが無いことを確認してきましょう。

水曜日, 5月 23, 2007

お暑う御座います。

天気予報の「今日は7月並の暑さ」と聞いただけで気力が失せた。案の定、最低気温7℃から日中は27℃まで急上昇、気温差20℃、なかなか体がついていきませんよ。 5月と言うのに7月の暑さ、温暖化も予想以上のペースで進んでいると言うことなのかねぇ。
温暖化対策をいろいろ言われているけど、物を作らない、買わないのが一番の対策に決まっている(現実には誰もとらない選択だけど)。温暖化対策を突き詰めて考えると”施設園芸の花作り”は自己矛盾に陥るわな。わかっていて選択したことだけに*******。「できることから始めよう」なんて自己満足している状況ではないんだろうけど・・・・。うぅ~む。
とりあえずビール。


3月から5月の降雨量は平年の30%程度だそうだ。恐らく6、7月ころに豪雨や洪水の被害が出るくらいの降雨がありつじつまが合ってくるのかもしれない。 こんな気象変化も毎年繰り返されると当たり前の感覚になっていくのだろうね。 適応力があると言うか、学習能力が無いというか・・・・・。
もう一杯ビール。

木曜日, 5月 17, 2007

ブルーベリーか蕨か?

今日は雨、肌寒かったぁー。先日、暑さ対策で挿し芽を雨除けスペースに移動したのにこれでは寒すぎます。適温から程遠いと挿し芽苗を予定通り確保できるか心配になりますが、挿し芽開始が早い時期なので致し方ないか。遅ければ開花が遅れ、収量が減るのでねぇ。


趣味と実益を兼ね、ブルーベリーを作っていますが、その圃場を蕨に侵攻されています。当初はブルーベリー園の蕨だったものが、最近は蕨園のブルーベリーになりそうな勢いです。

ブルーベリーは一斉に結実せず、何日もかけて一粒一粒収穫するので結構手間がかかります、全部収穫するのも大変なので、始めのうちは実つきの枝ものとして出荷しています。枝を多く切りすぎると翌年の収量が減るので、途中からは切り枝はほどほどにして生食用に収穫します。実益と言ってもかなり面倒です。

蕨が増えればブルーベリーの生育も悪くなり収量が減るのは間違いありませんが、蕨のほうが好きだし、ブルーベリー栽培の手間も減るのでそれでも構わないとも思っています。 蕨は酒の肴になりますが、ブルーベリーはなりません。単純明快。

金曜日, 5月 11, 2007

五月の花

山桜の画像をアップしようと思っていたら、昨晩からの風でほとんど散ってしまいました。山桜はソメイヨシノの豪華さに比べれば寂しい感じですが、山の新緑が始まってから咲くので、その緑のなかに浮かびあがり、ソメイヨシノのように自己主張せず、調和のとれた美しさを醸し出します。来年、忘れなかったら投稿しましょ。


5月の母の日ころに大量に出荷できるような花は標高800mの当地では難しく、これと言うものにめぐりあえません。もちろん加温をほとんどしない前提です。
鯛釣草もいいんだけれど、開花のころの霜に弱いのでそれが弱点です。雨除けハウス程度で作ればそれもクリアできるのですが、そこまでの思い入れが湧いてきません。来年はしっかり作ってみようかと今は思っていますが・・・・。

土曜日, 5月 05, 2007

いっきにビールがうまい季節

今日は昨日同様暑かった。ビールが一気に飲めてしまう。ウマイ。
やっと花粉症からのがれすがすがしい季節かと思いきや、夏になってしまった。高原の冷涼な気候を求め当地に移り住んだのに年々その実感が薄れてくる。これではビールがすすみビール腹になっちゃうわなぁ。

温帯の幅が狭くなっているのか、亜熱帯の熱い空気が流れ込むと、温帯でそれが緩和されること無く気温が上昇していく。さらに北からの冷気とぶつかり、その温度差が大きいので豪雨や突風を引き起こす。今年も暑い日そして豪雨をもたらすと思うといろいろ憂鬱になるねぇ。施設園芸ってものは・・・・。


今日もまたまた虫の話

コガネムシの幼虫、畝たてをしていると最近良く出てくる。土壌消毒をしないので飼っているようなものだが、時々悪さをする。植えてしばらくすると地際が食われしおれる苗があるが、これの仕業である。掘ってみると太ったこいつがいる。ちょっとくらいならいいけれどあちこちとなると許せない。
そういう時は「出てきたら金魚のエサにするぞ!」と書いた紙を埋めておくと効果がある。

ウソです
。そんなわけがありません。それができれば無農薬栽培するよね。やはりそこはダイアジノン(粒)のお世話になりましょう。

日曜日, 4月 29, 2007

挿し芽始めました。

挿し芽を始めました 。

交配育種は夢があって楽しいが、さし木、挿し芽もなかなかおもしろい。元の植物とほぼ同じものがコピーできるわけで実戦的な繁殖方法である。ただ、メリクロンなど試験管レベルのものに比べれば増殖の効率がはるかに悪いが、ウチのような小規模かつ少量多品目・多品種栽培には十分活用できる”バイオテクノロジー”だと思う。



さし木・挿し芽をするようになって関連の書物をいくつか買って読んでみた。画像の本もそのうちのひとつだが、著者は私が学生当時の助教授だったことに買うときに気がついた。著者とは学科が違うのでご縁は無かったが、選択して講義を受講しておけば良かったなぁと考えても見る。しかし、当時は勉学の意欲も希薄で必修科目でさえあまり記憶に残っていないので、考えても意味が無いことだろう。「後悔先に立たず」だな。

しばらく挿し芽を楽しみましょう。

水曜日, 4月 25, 2007

オダマキ ブラックバロー


目に青葉、山ほととぎす、初鰹。


ウチの周りの山々も芽吹きが進み、ほととぎすのさえずりも聞こえてきました。日に日に新緑が輝いてきています。圃場では次の出荷品目が出番を迎えつつあります。オダマキ、ブラックバローです。5月には世の中に出たいそうで、現在待機中です。

行き先は単価しだいで変わるそうで、とても現金なヤツです。さて、どこに行くのでしょうね?

お目にかかることがあれば、よろしくお願いします。

土曜日, 4月 21, 2007

ダリア生育中

ダリアが順調に生育しています。

このぶんだと5月にはあれをして、6月にはこうして、それで7,8月はああなるでしょ。そうすれば9月はこうなって「うっふっふ」、あと10、11月は「へっへっへ」 そうなるわけだ。

とらたぬ商会の「獲らぬ狸の皮算用」でした。

月曜日, 4月 16, 2007

芽出たし、めでたし、。

今日はさぶかったぁー。日本酒の再登場です。


先日、ちょっと欲張ってダリア球根を追加購入してしまった。二ヶ所から同じ品種を入手したが画像のとおりの違い。価格は左が@¥120、右が@¥200。これは目方ではなく芽の出方の違いかな?
@¥200のほうはほとんど芽が確認できるが、もう一方は?。芽が出るか否か?芽が出なけれが安くてもお話にならない。


小さくても出るものは出る。芽出しをしていても、どの部分から芽が出るかよくわからないが、芽が出ればすべてよし。
めでたし、めでたし。

水曜日, 4月 11, 2007

ダリアの交配


昨年交配したダリアの種子を蒔いてあります。ダリアの品種は遺伝的に固定されていないものがほとんどなので、交配しても親とは全く異なった形質があらわれます。花色も開花するまで予想がつきません。そんなわけで交配と言っても「下手な鉄砲数打てば当たる」式のもので、採種できた種をすべて蒔くことになります。しかし、蒔いてもものにならないのが大半なので、栽培する場所も無駄になってしまいます。
一昨年交配したものの中から3株ほど気に入ったものができましたが、既存の品種以上のものはなかなかできないと感じました。

これは趣味です。
時間と場所と労力の無駄ではありますが、いつかオリジナル品種ができるのではないかと交配に期待をしています。

木曜日, 4月 05, 2007

苗半作、苗七分作


苗半作、苗七分作などと言うけれど、ごもっとも。草花の出来、不出来は苗次第だ。
発芽して間引き、鉢上げ時に淘汰、定植時に選別、こうして栽培するわけだから、そこそこの出来になる。さらに出荷時に選花され世に出る。
まったく人間の都合に付き合わされる花も大変だ。人間にこんなことをすれば大騒ぎ。非難ゴーゴーだろう。

しかし、これは今に始まった話ではない、かなり昔から”品種改良”の名の下で,人間の都合のいいように淘汰・選抜が行われたてきたのである。今さら「人間の都合に付き合わされるのは大変だ」などと言っても仕方がない。

さて、植物にとってはこれによって悲哀を感じているのだろうか?
ひょっとしたら、ひとつもまともに”人生の花”を咲かせずに終わる人間よりははるかにましだと考えているのかもしれない。