月曜日, 10月 12, 2009

台風・進路予報の精度

先日の台風18号、全国各地で大きな被害をもたらしましたが、幸いなことに当地では風も吹かず事なきを得ました。「運が良かった」の一言につきます。

一般的に台風の進行方向の右側に位置するか、左側に位置するかで状況は大きく異なりますが、当地でもその傾向は明確で、北側の日本海を通過すると猛烈な風が吹きますが、南側を通過する場合はほとんど影響はありません。
従って、台風が来る場合はこの進路が非常に気がかりになってきます。

さて今回の18号ですが、次の画像のとおり、気象庁の進路予報(7日18時)では、予報円の中心は岐阜県・高山-
長野北部-新潟県を通過するようになっていました。
当地の北側を通ることになり、新潟県通過時でも960hPaという強さがあるので、これでは被害を免れることは出来ないと憂鬱な気分になっておりました。

しかし、つぎの画像の米軍台風情報では和歌山-名古屋-長野南部-福島(猪苗代湖あたり)-仙台ラインを予報しており、当地の南側を通過する予報です。
これが正しいならば被害も少なく済むのですが、気象庁の岐阜-新潟ラインを否定する根拠はありません。ひたすら運を天に任せるのみです。


実際の進路は長野南部-群馬(前橋付近)とほぼ米軍台風情報に近い経路をとりました。 気象庁の予報でも確かに予報円の端のほうにあたるので、予報が完全に外れているわけではありません。
しかしながら、7日18時の時点でほぼ正しい予報をしている米軍情報に対して、気象庁は予報円の中に入る程度の精度しか予報できないとはどういうことなのでしょう?
(ちなみに、5日の米軍情報はほぼ実際の進路を予想していた。)
そもそも予報円というものは「降水確率」に似たような考えのもので、外れたときの非難を免れようとする言い訳にしか思えません。
そんな逃げの姿勢では衛星をいくつも
上げて莫大な金を使っても、いつまでたっても精度は上がらないのと違います?
いっそのこと、米軍からの情報を流していれば、はずれても米軍のせいにできるのでよいのと違いますか?


なんだかんだ言っても、「本州縦断」という予報はあたったのでそれで良いとしましょう。
台風が来るときは来る。気象庁の進路予報がはずれて台風の被害があったとしても、気象庁が責任を負い、補償をしてくれるわけでもなし。
結局は予報精度が上がろうとも「運を天に任せる」しか
方策は無いのでしょう。