日曜日, 7月 24, 2016

花弁の傷み

ダリアの出荷方法は5本束を4つ計20本をクラフト紙に包んでELFで出荷している。
ゴミになるスリーブは使わない。

以前からであるが、時々花弁の先が傷んでいるというクレームをいただくこともある。特にヴィーナスでのことが多い。毎回そうなるわけでもなく、たまにである。またその日のすべてがなるわけでもなく、一部に限られている。

原因を推察するのであるが、輸送中に何が起こっているかは特定には至っていない。
ただ「クラフト紙と擦れるからではないか?」とのご指摘が多い。

そんなわけでインナーに紙を1枚重ねてみることにした。


しかし、全てにインナーを使うと作業時間が長くなり集荷受付時間に遅延することになりそうだ。

紙は以前使っていた「フローラエース」、1枚85円以上で1/4カットで使う。



手間とコストを考えると「注文分」のみ使うかと考えている。
いずれにしろ、効果のほどはしばらくやってみないとわからないだろう。

1枚3円程度のライス紙が入手できそうなので、そちらも随時試してみよう。

火曜日, 7月 05, 2016

ダリアの水揚げ


ダリアの鮮度保持剤には 切り花ながもち液「美咲ファーム」を使っています。
100倍希釈、常温5時間以上の施用ですので、切花調整後出荷までの時間、これを使います。
その後輸送にはELFバケットを使い付属のバケット輸送用クリザールを使用します。

これで、必要十分な鮮度保持ができるのですが、世の中にはもっと儲けたいと考える営業上手な方々がいます。
クリザールブルボサス
「ダリアには他社製品より効果が高い 」との売り込みで各産地で導入されつつあるようです。
しかし、私の昨年夏のテストでは美咲ファームとくらべて5日保持のところが、6日かなという程度で、涼しくなれば大差ないものでした。
担当営業社員はグラフを示し熱心に説明していましたが、5日保持できれば生産者としては十分やるべきことをやっていると思うので、1日程度の差にこだわる営業社員の話には違和感を感じました。

通常採花から2~3日後にはエンドユーザーの元に届くわけですから、5日保持できれば生産者として責務は果たしていると言えるでしょう。
更なる日保ちは、小売店、購入者、あるいは仲卸のいずれかの段階で後処理用の鮮度保持剤を使うことによってはかられるれば良いでしょう。
生産者が鮮度保持のすべてを請け負うのではなく、各段階で役割分担すべきだと思います。



そもそも、このクリザールブルボサスはクリザールの家庭用製品に分類されています。
つまりはエンドユーザーが使うための商品です。だから1リットル用の小袋なのです。
生産者が利用して効果があるのでしょうが、大量に使う生産者が一つ一つ小袋を開かなければならない手間は馬鹿げています(今は2kg缶もあるが) 。
また、粉なので溶け易いといっても液体の剤に比べればすぐに混ざるわけではありません。


こんな手間をなんで生産者がするのか?騙されていませんか?
生産者に売る前に仲卸、小売店、エンドユーザーに地道に営業すべきところを、売れないのでうまいこと生産者に大量に買わせようという企てのようにも思えます。


いずれにしろ、美咲ファームは他剤より安い
そして、それなりの効果があるのでこれで十分です。
そう思いませんか?

蛇足ながら、鮮度保持剤の基本は採花後最初に水揚げで使うことです。
輸送用鮮度保持剤で水揚げ後に使っても効果は薄れます。
(雨の日の採花では植物体はあまり水を吸い上げません。 つまり、植物体が水を欲しているときに
 鮮度保持剤を吸わせるのです。)
この辺の基本条件を無視して比較検査をしても意味がありません。